ジビエ料理のレシピ紹介

三河猪NARI

愛知県では古くから稲荷をお供えしたり食べる習慣があり特に三河の豊川稲荷は稲荷寿司発祥の地と言われるほど馴染みのある郷土料理。

稲荷に猪肉を入れ五穀豊穣、商売繁盛など祈願する際やお祭りお祝いごとにも提供されるようなカラフルな見た目の料理を目指しました。

トッピング等の生鮮物は季節により入手異なるが調味料、乾物、加工品は地域の農産品などが使えるのがこの料理のメリット、

身近な食材で手軽に作れる面では他県でも地産化できる料理だと思います。

 

圧力鍋で炊く前に肉に焼き色を付けてからの方がしっとりとしバサつかない、急激に熱を加えるより水から弱火でゆっくりと加熱していく方が柔らかく仕上がる。

角煮はそのままスライスしても美味しいがムニエルにするともっとジューシーな感じになる、具材との組み合わせで焼いたりそのままだったり選ぶのが良い。

味付け油揚げは既製品でも良いが愛知県には沢山の醸造所があり調味料はたくさんあります(豆腐メーカーも)、中に入れる五目シャリの具材の味を生かすため薄味にし油揚げ本来の大豆の風味も殺さないようにしたいです。

 

油揚げも猪肉と同様不飽和脂肪酸が多く必須アミノ酸の一つ、肉の持つたんぱく質が

大豆に含まれる栄養素の吸収を高めてくれます。

猪肉には食物繊維を含まないため栄養が偏るが白米にもち麦や切り干し、こんにゃくなど食物繊維を多く含む食材を沢山合わせることでバランスよく栄養が取れる。

うずら卵が持つ葉酸を一緒に取り込むことで猪肉の持つビタミンB12が造血作用を発揮、猪肉のコラーゲンはチーズなどの乳製品に含まれるカルシウムと同時に摂取することで骨を作ります、そのカルシウムやコラーゲンはドライ苺、ジャガイモ、アスパラ、赤キャベツなどに含まれるビタミンCと一緒に摂取すると体に吸収されやすい。

蕎麦に含まれるルチンはビタミンCを吸収しやすくし猪の持つコラーゲンを有効に活用してくれます。

材料・分量(4人分)

作り方

猪ばら肉は設楽町ジビエの森より購入、豚バラと違い薄く15cm角にカットすると250gほどでした、それを正方形に4等分しフライパンで脂側から焼き色を付け両面焼きます。
圧力鍋に猪肉と700mlの水、生姜のスライスを1枚入れ蓋をせず火にかけます(弱火でゆっくり)。
沸騰したら火を消し灰汁を丁寧に取り蓋をして再び強火にかけます、沸騰し蒸気が出始めたら中火にし圧をかけたまま30分、時間になったら火を消し放置15分。※加圧中の時間を使い③の乾物の湯戻し開始、同時に油揚げの調理も開始(作り方は後)。
放置後蒸気を放出しスープの残量600mlのうち400mlを炊飯用のスープにとっておき残り200mlと②の味付け用調味料を入れ蓋をし再び強火にかけ沸騰後5分加圧、15分ほど放置して角煮の出来上がり。
30分浸漬した米の水をしっかり切り400mlのスープともち麦50gを入れ炊飯。
予め湯戻ししておいた乾物と④の具材をそれぞれ食べやすいように(5mm~10mm程度のちらし合わせ具としご飯に混ざりやすい大きさ)カットし ゴマ油で軽く炒め⑤の味付け用調味料で水分がなくなるまで煮詰める(中火で15分)。
ご飯が炊き上がったら寿司酢をかけまわし米を切るように攪拌、酢がおちついたら煮詰めた具材を入れ(後でトッピング用に使うので少量残しておく)さらに柚子皮、ゴマを混ぜて五目シャリの出来上がり。

※油揚げの仕込み
麺棒を揚げの上でころがし剥離させてから湯通しし冷水に取り絞る。
鍋に並べ、⑥の味付け用調味料を入れ落し蓋をして汁気がなくなる手前まで煮詰め、冷ましたあと手のひらで絞る。

ご飯を詰める、五目シャリの総重量900gオーバー、1個40gとし22~24個。

☆角煮とドライフルーツ入りクリームチーズ猪NARI(写真右から)
角煮は等分(4貫×4人前)32枚カット、カット端材はシャリに混ぜる)
し稲荷に2枚乗せ常温に戻したクリームチーズに刻んだドライフルーツを混ぜた物をスプーンで乗せピスタチオの砕いたものとエディブルフラワーを飾る。
☆角煮のソテとうずら卵のサニーサイド猪NARI
角煮2枚に薄力粉をまぶしオリーブオイルでさっと焼き色を付ける、
メイラード反応によりジューシーで濃厚な味わいになります。
じゃがいもはジュリエンヌし軽く片栗粉を和え5百円玉程度に束ねテフロンパンにオリーブオイルを入れゆっくり焼く、横でサニーサイドを作る。
茹でたアスパラ(軸は刻んでご飯に合える)、玉子、じゃがいものガレットを乗せる。
☆角煮のソテと赤キャベツのコールスロー猪NARI
こちらも薄力粉をまぶし焼く。
赤キャベツ、パイナップル、甘酢生姜を千切りしボールに入れ寿司酢とブラックペッパー、オリーブオイルで和え800wのレンジで30~40秒ほど温める(そのままでも浸かるが温めると早く浸かる)。稲荷に角煮とコールスローを乗せ少量のパイナップルの千切りを添える。
☆角煮と蕎麦茶とろろの猪NARI
角煮を2枚乗せ、山芋をすりおろし稲荷に乗せる。
五目シャリを作るとき残しておいた具材の椎茸だけをトッピングとして乗せ、蕎麦茶をふりかけクレソンをあしらう。
☆食物繊維たっぷり稲荷
余った五目シャリを詰めるだけ、トッピングの具は酢飯に合わせる前に取っておいた具の一部、季節の素材を乗せるなどバリエーションは無限に。